PDCAサイクルって何?

医療・介護・福祉分野におけるPDCA

平成2610月の医療法の一部改正により、医療機関はPDCAサイクルにより計画的に勤務環境の改善に取り組む仕組み(医療勤務環境改善マネジメントシステム)を導入する事が示され、「病院又は診療所の管理者が医師、看護師等の医療従事者その他の職員の協力のもとに一連の過程を定めて勤務環境を改善する活動を促進する事によって、安全で質の高い医療の提供を目指す(要約)」ことが求められるようになりました。

また、介護分野においては、「看取り介護加算の算定要件」の中に「施設における看取り介護の体制構築・強化をPDCAサイクルにより推進すること」が盛り込まれ、さらに福祉施設全般にPDCA管理サイクルにおいての改善行動が求められております。

 

 

そもそもPDCAとは?

さて、医療・介護・福祉分野にも導入されて来たPDCAとはいったいどのようなものでしょうか。PDCAは「第二次世界大戦後、ウォルター・シューハート、エドワーズ・デミングらが提唱した品質管理の方法。」と端折ってしまうのはかなり乱暴な話であると思いますが、出処は別として、デミング博士が1950年に来日した際に開いたセミナー上でPDCAサイクルについての講義が行われたとの文献はあるようです。

 PDCAサイクルという名称は、Plan(計画)・Do(実行)・Check(点検・評価)・Act(改善・処置)の頭文字を取って言われるようになりました。

 

  1. Plan(計画):まず問題点を抽出し、改善点の洗い出しを行い、改善計画(誰が、いつまで、何を、どうやって行うか)を立てます。
  2. Do(実行):1で立てた計画を実行に移します。
  3. Check(点検・評価):2の実行が計画通りに行われているかを点検、評価します。
  4. Act(改善・処置):3の評価で問題や新たな課題が発生した場合、また1で立てた計画が達成された場合でもさらに高次元の計画を練ると言うふうにまた1のPlan (計画)に戻します。

 

この1から4までのサイクルを繰り返して実行し、業務を継続的に改善して行くことをPDCAサイクルを回すという言い方をします。

現状や、問題点の原因を分析して、改善策を練り、具体的な行動計画を立てて、実行し、その結果の検証、評価を行い、次の改善策へ繋げる。


医療、介護、福祉分野においては、この一連の過程、何よりも小さな事も論理的な思考において解決していく手段の習得、問題解決能力の向上というのが一番の課題であると考えられているようです。

 

古くて新しいPDCAサイクルですが、現在医療分野では組織改善ばかりでなく、治療プロセスの管理、栄養指導や、リハビリテーション指導のプロセス管理、看護分野では組織目標管理、ラダーの到達目標の達成に向けた行動プロセスとして活用されております。

 

他の事例を参考に、まずは小さなことから!

 現在では、マネジメントサイクルについて、PDCAサイクルではなく、単にDAサイクル(Do:実行)(Act:改善)、PDCサイクル(Plan:計画)(Do:実行)(Check:点検・評価)、STPDサイクル(See:じっくり見る)(Think:どうするべきか考える)(Plan :計画する)(Do:実行する)、PDSサイクル(Plan :計画する)(Do:実行する)(See:じっくり見る)等様々な種類が提唱されて来ておりますが、つまるところプランを立てて、実行し、評価するという本質は同じです。

経営、組織運営には大小様々な解決課題が次々に現れて来ますが、まだマネジメントサイクルを使用していない御施設様においては、まずは小さなことから取り組んで頂き、そしてその行動が全員で確認出来る体勢を整えて頂ければと考えます。

2016.7.19 藤原 学